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精霊魔法と学園LOVE.STORY Ⅳ

〜王都への道〜

第二話 転校生

第二話 〜転校生〜

俺は教室の外で待たされていた。
すると先生から声がかかる。

先生
じゃ、入っておいで!

アゼル
はい。

先生
今日から新しい友達がきましたー!
みんな仲良くしてあげてね!

アゼル
アゼルです。
えーと、よろしくです。

男子生徒A
なんかサッカーみたいな顔してるよな。

男子生徒B
いやいや、バスケだろ?

女子生徒A
えー、やっぱり爽やかテニス部でしょ!?

先生
静かに!
それじゃあ、アゼルちゃんは
ミストさんの横に座ってもらいましょう。

アゼル
ミスト!?
同じクラスだったのか…

改めて辺りを見渡すと、
ミストと先程のレイナって子がいた。

アゼル
よう、同じクラスだったんだな
よろしくな!

ミスト
うん、よろしくね!

レイナ
私はアゼルの隣で嬉しいよ!

アゼル
あ、あぁ、そうかい

先生
それでは授業を始めますね。
あ、アゼルちゃんはミストさんか
レイナさんに見せてもらってねー。

アゼル
んー、どっちに見せてもらおうか。

そして俺は考えた。

やっぱりミストかな。
最初に出会って親しいのはミストだからな。

アゼル
ミスト。
教科書みせてもらってもいいか?

ミスト
いいよ!
ちょっと机寄せよう?

アゼル
すまないな。

俺はミストの机に少し近づける。
なんかこうやると、小学生のときにあった
机を引っ付ける形になっているではないか。

ミスト
どうしたんですか?

アゼル
あ、いや、
何でもないよ!

ミスト
???

俺はごまかすと、ミストは首をかしげて
不思議そうな顔をした。
そして先生から当てられる。

先生
次、アゼルちゃん。
野菜などの成長を早くする魔法はなんでしょう?

これは俺の得意分野で、
先生がおまけとして
俺に答えを求めているのだろう。

アゼル
はい。精霊魔法です。
誰でもできるわけではなく、
1000万人に1人という確率になっています。

先生
よくできましたー!
アゼルちゃん、精霊魔法できますよね?


そう、俺の特殊な力。
精霊魔法により
作物などの成長を早くし、
収穫できる数も増やせるという魔法。
この力のおかげで、俺の家には小さな畑がある。

アゼル
できますけど、
あまり外では使ってはいけない約束なので…。

男子生徒A
ほんとにできるのかよ?

男子生徒D
嘘なんじゃね?

女子生徒C
6限目は農業だったよね?

男子生徒B
じゃあみせてもらおうぜ!

アゼル
おいおい…。
人の話を聞いてたのか?

先生
一回だけなら大丈夫ですよ?

アゼル
先生まで…。

そして6限目を迎えた。
校舎を出て、5分ほど歩いた場所に
大きな畑がある。
そこに並んで野菜の世話をするはずだが。

何故か俺は強制的にみんなの前に立たされる。

やはりしないといけないのか?


先生
じゃあ、アゼルちゃん。
お願いします!

ミスト
大丈夫かな?アゼルちゃん。

レイナ
大丈夫っしょ!
多分。


やらなきゃならないとこまで来たので。
いつものように精霊魔法を唱える。

アゼル
大地に力を…。
精霊様、力をお貸しください。

すると俺の体は光輝き、
精霊魔法が発動する。

男子生徒A
うお!?

男子生徒B
まぶしい…!

ミスト
わぁー!

レイナ
す、すごい!


俺の精霊魔法の力でみるみるうちに
周りの作物が育っていく。

そして、あっという間に野菜ができたのだ。

男子生徒C
まじで…できやがった…。

女子生徒E
ほ、惚れちゃいそ…

レイナ
すごいよね、アゼルちゃん。

ミスト
うん…。

先生
す、すごい!
これが精霊魔法…。
アゼルちゃん!

アゼル
はい?

先生
家に来て、野菜を育てて、
私の家計を助け…

アゼル
嫌です。
これ結構体力使いますからね?

先生
ケチ。
じゃあ、みんな!
今日は収穫しますよー!

クラスの皆
はーい!


はぁ。
先生は意味わからないので放置。
俺は辺りを見渡してると
いつの間にか横にミストがいた。

ミスト
アゼルちゃん。
もしよかったら一緒に収穫しない?

アゼル
おう、いいよ!

そして俺はミストと一緒に収穫を楽しむのだった。

……。


???
見ました?
こないだの少年ですよ。

理事長
精霊魔法…。
興味深いな。

???
奴を研究所に連れ込み、
精霊魔法を誰でも扱えるようにすれば…
金儲けできますぜ?

理事長
お前にしてはいい話だな。
だが、あいつがすんなりと来ると思うか?

???
いえ…。あ、まさか!

理事長
ミストという女を力づくでさらい、
研究所に奴をおびきよせる。
それなら確実だろう。

???
さすがですぜ。
そして奴を捕まえ、研究材料にし…。

理事長
調子に乗るな。
ミスをしたらお前の命がないからな。

???
はっ!りょうかいです!

…………。



そして放課後。


アゼル
帰るにしても、
一人じゃ寂しいよな。

辺りを見渡す。
ほとんどの生徒が帰っていた。
その中で一人だけ
ノートとにらめっこしている子がいた。

アゼル
なにしてるの?

ミスト
うーんうーん、
こうでもなくて…。

アゼル
ミスト?

ミスト
でもこちらにしたら形が違うし…。

アゼル
おーい、ミストさんやー。

ミスト
はっ!ごめんなさい!
アゼルちゃんがいるとは…。

アゼル
とりあえずもう帰ろうぜ?

ミスト
あ、うん!
その、一緒にいいかな?

アゼル
いいぜ、俺もそのつもりだったんだ。

ミスト
ありがと!


するとミストは軽くスキップしながら
こちらにくるっと周り、笑いかける。

ミスト
さぁ、帰ろ?

アゼル
あぁ、帰ろうか。


…………。



理事長
おいかけろ。
そして、女が一人になったら
捕まえろ。

???
はっ!

理事長
万が一、奴が家まで送るようなことがあれば
そのときはぼこっていい。
お前の力なら大丈夫だろう。

???
わかりました。
では。

理事長
ふ…はっはっは!
やっと手に入れられる…
大金をな…!



ーアゼルの家の前ー

ミスト
それじゃあ、私はここで!

アゼル
あ、そうか。
気をつけてな?


…。いや、待てよ。
何だかさっきからつけられてる気がする。

アゼル
ミストー。
家まで送るよ。

ミスト
え、そんな悪いよ…。

アゼル
実を言うと、
なんだかつけられている気がするんだ。

ミスト
え!?
本当??

アゼル
あぁ、だから1人じゃ危険だ。

ミスト
あ、ありがとうね?

アゼル
それじゃあいこっか?

と、歩出したと同時に背後に気配を感じる。

アゼル
危ない!

ミスト
きゃっ…!

瞬時にミストを抱き寄せる。
後ろを確認すると、
スーツ姿のおっさんが拳を振りかざした後だった。

???
ちっ、外したか。

アゼル
誰だ、おっさん!

おっさん
俺はお前の通う高校の校長だ。

アゼル
な、なに!?

校長
ふん。さてと、
痛い目に合いたくなければ
その女をよこせ。

ミスト
え!私!?

アゼル
何をするつもりだ!
ミストは渡さないぞ!

このおっさんは一体何をしようというのか。
とにかく、ミストを守らないと…!
と、次の瞬間。
おっさんの拳が目の前まできていた。

アゼル
くっ…!

俺は何とか避けたが、
かすり傷がある。

かすり傷…?
よく目をこらしておっさんの手を見てみると、
握っている拳の中にナイフみたいなものが見えた。


ミスト
アゼルちゃん!
逃げよう!

アゼル
先に逃げるんだ!
俺は時間稼ぎをするから早くいけ!

ミスト
……。

そうだ。
女の子を先に逃がさないと、
結局は追いつかれる。

校長
させねぇよ!

校長は俺に向かって飛びけりをしてきた!

しかしアゼルは軽く避ける!

アゼル
そんなんじゃ当たらねぇよ!
なっ!

すると、一瞬にして俺は宙に飛ばされていた。
よって、下に叩きつけられる。

アゼル
うっ…。

校長
残念だったな。
俺は武道の達人だ。
勝てるわけがないだろう?

アゼル
ミスト…早く逃げてくれ…!

ミスト
だ、だめ…!
アゼルちゃんをほっていけないよ…。

校長
それじゃあその女は貰っていくぜ。


動けよ…俺の体…!
今動かないと…どうするんだよ。

ミスト
いやっ、はなして!

校長
じゃあな。ふふ…ふっはっは!

アゼル
ちっ…!
くそったれ!

ミストはおっさんの車に連れ込まれ、
そのまま走り去っていく。

アゼル
くっ…ダメージがでかいな…。

俺は意識を失ってしまった。

…。

夢の中。

???
貴方は大切な人を助けたいですか?

アゼル
ん、おう…そりゃもちろん…。

???
なら、学園の二階の蔓草の扉に向かいなさい。
だけど、1人じゃだめ。

アゼル
な、なぜだ…。

???
さっきと同じような目に合いますよ。

アゼル
俺は…一体…。
んん…。

………。


???
ねぇ…おきてぇ。
起きてってばぁ……。
早く起きないとおそっちゃうよ…?

アゼル
わわっ!
なんなんだ!?

レイナ
よっ!アゼルちゃん!

アゼル
なんだ、レイナか…。

レイナ
なんだとは失礼ね!
美少女に起こしてもらえているのに!

アゼル
だーれが、美少女だ!
それにここはどこだよ!?

やけに女の子らしい部屋で、
すごくいい匂いがする。
そして寝かされていた布団は
甘い香水みたいな匂いがする。


アゼル
ま、まさか!

レイナ
きゃっ!
押し倒さないでぇー!

レイナを無視し、今いる場所を再度確認する。

アゼル
ここって…
レイナの家か…?

レイナ
だ、だめぇぇー!

アゼル
おーい、もしもーし。

レイナ
え、あ、うん…
私の家だけど、どうしたの?

アゼル
いや、俺って…。

そう。俺は外で倒れていた。
スーツのおっさんにぶっとばされて…
気絶したんだっけ…

レイナ
そういえば、こんな紙が落ちてたよ?

レイナは俺に紙を渡してくる。
その内容は…。

アゼル
蔓草の研究所…。

レイナ
知ってるの?
つかつか!何があったの!?
教えてよ!

アゼル
あぁ、悪い…。
なんかスーツのおっさん(校長)が
ミストをさらって行った。

レイナ
な、なんで…。

アゼル
わからない。
一刻も早く助け出さないと。

レイナ
私も行く!

アゼル
あぁ、今何時だ?

レイナ
朝6時だよ。

アゼル
そうか、朝6時か。
じゃあそろそろ…って…えぇ!?

朝の6時ですと!?
それじゃあれならずっとレイナの家で…。

アゼル
なぁ、レイナ。
お前はどこで寝たんだ?

レイナ
ここだよ?

するとレイナは俺が寝ている布団に
指をさした。
まさか…添い寝?
いやいやいや!

アゼル
あのさ。
なんで一緒に寝てんだよ?

レイナ
布団がひとつしかなくて…。

まぁいいか。
どうせ減るものではないし。

とりあえず体力回復したみたいだし、
早いとこ蔓草の研究所に向かおう。


レイナの家を出ると、
すぐに走り出した。

早く行かないと心配で仕方がなかった。

そして学園へ。

レイナ
あぁ…
門があいてないね…

アゼル
し、仕方がない。
登るぞ!

レイナ
さ、さきにどうぞ?

アゼル
ん、じゃあ後からきてくれよ!

俺は門を上り、すぐさま二階へ。
すると扉の前に誰かが立っていた。

レオン
ここに…俺の友人が…。

ん?
友人…?
さては彼も俺と同じで…?

アゼル
おーい!

レオン
だ、誰だ!

俺は呼びかけると、彼は身構えていた。

アゼル
敵じゃねぇよ、
俺もここに用があるんだ。

レオン
お前の友人もさらわれたのか?

アゼル
あぁ、女の子なんだけどな。

レオン
俺は…理事長を追っている。


おかしいな。
さっきこいつは友人だと言っていた。
でも、目的は一緒のようだ。

アゼル
目的は同じようだ。
どうする?

レオン
破壊するしかねぇだろ?

レイナ
おーい!
やっと追いついた…

レイナが息を切らせて走ってくる。
これでメンバーが揃った。

レオン
仲間か?

アゼル
あぁ、とりあえず扉を破壊しよう。

レイナ
爆弾とかあるの?

正直、こんな硬そうな壁…
殴っても壊れる訳がない。

レオン
これは鉄の重い扉だ。
爆弾をセットするから下がっておれ

アゼル
あぁ、頼んだぞ。

もし、レオンがいなければ
この扉を突破することはできなかっただろう。
そして、予想外の声が聞こえてきた。

アイ
ねぇ、あなたたち。
なにしてるの?

声の主は生徒会長だっだ。
さすがにまずい状況になった。
だが、俺の予想とは違う言葉を発していた。

アイ
私もここに興味あったのよね。
協力するわ。

アゼル
ま、まじですか!?

レイナ
生徒会長さん、いえ、アイさん。
大丈夫なのですか?

アイ
えぇ。
もうここは潰さないといけないから。

アイさんは生徒会長だから。
てっきり止めに入るかと思ったが、
そうでもなかったようだ。

レオン
よし、セット完了だ。

レイナ
耳ふさいどく!

アゼル
よし、頼むぜ!

レオン
おーけー。

レオンは爆弾の導火線にライターで火をつける。
そして、大きな音をたて、爆発する。

アゼル
やったか?

レオン
開いたな。

レイナ
それじゃいこっ!

アイ
気をつけていきましょう!

そうして俺たちは、
蔓草研究所に足を踏み入れたのだった。

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