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精霊魔法と学園LOVE.STORY Ⅳ

〜王都への道〜

第十話 風の精霊

第十話 〜風の精霊〜


俺とミストは他愛もない話しをしながら
屋上にやってきた。

ここは生徒に人気があり、
多くの人数が地面に座ってお弁当を広げていた。
その中で端の方が空いていたので、
俺たちはそこに腰をおろした。


ミスト
結構人多いね…。
やっぱり人気なんだねー。

アゼル
そうだな、壁際に花壇があって
花の香りもするしな。


そう。屋上に壁際に花が埋めてある。
どれも綺麗な花ばかりで、
何処かの誰かが世話をしていると思われる。
ガーデニングクラブがあるというのは
聞いたことがあるが、実際見たことがない。
もしかするとガーデニングクラブの人達の
花壇なのかもしれない。

ミスト
ねぇ、アゼルちゃん。
このお花、誰が育ててるのかな?

アゼル
わからないけど、
ガーデニングクラブの人達じゃないかな?

ミスト
へぇ…!
素敵な部活なんだね!

アゼル
あぁ。こんなに綺麗に咲かせるのは
難しいからな。

ミスト
精霊魔法ではできないの?

アゼル
どうだろう…。
できるかもしれないけど、
やっぱりその人の愛情がないと
花は綺麗に育たないと思うぜ?

ミスト
そっか…愛情がいるんだね!

アゼル
あぁ。俺みたいな男がやっても
こんなに綺麗に咲かないしな。
ミストみたいな可愛い子がやったら
咲いてくれるかもな!

ミスト
ふぇ!?
か、か、可愛い!?

アゼル
ん?何か変な事言ったか?

ミスト
な、なんでもない!

ミストは顔を赤らめながら
いちごミルクを飲む。
それに合わせて俺もコーヒー牛乳を飲む。
すると背後に何か違和感があった。
俺は咄嗟に後ろを振り返った。

アゼル
な…あれは…!

隣校舎の屋上の端側で女子生徒が
崖にぶら下がっている。
今にも落ちそうになっている。
周りに人はいても、
助けようにもフェンスがあり、
乗れるか乗れないかの足場だった。

アゼル
悪い!ミスト!
ちょっと行ってくる!

ミスト
あ…アゼルちゃん!
私もいく!

俺は猛ダッシュで一階まで駆け下りる。

そして渡り廊下を走り抜け、
全力で階段を駆け上がる。

アゼル
間に合ってくれ…!

そして屋上へついた。
人混みで様子が見えない。
俺は人混みを蹴散らし、一番前に出る。

男子生徒
なんだよ!押すなよ!

アゼル
邪魔なんだ、どけ!

男子生徒
なんだと!?
お前こそどけよ!

アゼル
…こんな事で使いたくなかったが…。

俺は男子生徒を脅すために炎のスイッチを入れる。
そして手のひらに炎を出す。

男子生徒
ひっ…
す、すまん!
だ、だがどうやって助けるんだよ!

アゼル
いいから見ておけよ…。

俺はフェンスを乗り越え、
足場の狭い所に何とか降りる。

女子生徒
うぅ…私…私!
死にたくないよ!
助けて!

アゼル
わ、わかったから騒いで余計な体力使うな!

女子生徒
もう…手が限界…

すると女子生徒は一瞬にして
手が外れて急降下していった。

アゼル
くそっ!
いちかバチかだ…!

俺は校舎から飛び降りた。
女子生徒を助けるために。

女子生徒
いやぁぁぁ!

アゼル
落ち着け!
今助けてやるから俺にしがみつけ!

すると女子生徒は俺に抱きついてきて、
藁にも縋る勢いだ。
落ちている間に頭脳をフル回転させる。
だが…どうにも思いつかない。

すると緑の何かが俺の中に
入って行くのが見えた。

風の精霊
私の力を使いなさい。
さすれば貴方達は救われるでしょう。

アゼル
な…!精霊か…!
よし!使わせてもらおう!

俺は腕に増えている風のスイッチを押す。
そして下方向に風を作り出す。
すると、急降下していた俺と女子生徒は
さっきまでの勢いが嘘みたいに止まっていた。

アゼル
くっ…浮いているのか…?

女子生徒
わわっ!
す、すごい…あなたって一体…。

アゼル
俺は精霊魔法士、アゼルだ!
危なかったな…。
助けれてよかったぜ…。

女子生徒
うぅ…アゼルさんは命の恩人です!

そう言いながら女の子はさらに抱きついてくる。

アゼル
あ、ちょっと…そんなに抱きつかれると…

女子生徒
嫌です!
落ちちゃうじゃないですか!

アゼル
いやまぁそうなんだけど…。
よし、今から地上に向かって
力を落として行くから
しっかり掴まっておくんだぞ?

女子生徒
う、うん!

俺は力を弱めながら地上に向かう。
凄い風力が地面を舞いあげているため、
人が近づけない状態になっている。
そのせいか、
遠くの方で救急隊員が待機している。

アゼル
よし、もう地面に足が着くからな。

女子生徒
ほんとだ…
もう本当に…感謝しきれないほどの事を
していただきました…
何かお礼させてください!

アゼル
いや、いいんだよ、
無事だっただろ?
それが一番だから気にすることないって。

女子生徒
あ、あの…アゼルさん。
私はミオっていいます。
一年生です!
覚えておいてくださいね?

アゼル
あ、あぁ…
とりあえず救急隊員の人に
話をしてきたらどうだ?

ミオ
そうですね…
では行ってきます!

ミオっていう子は
そのまま救急隊員の人達の所に走っていった。
走れる程大丈夫だったんだな…。
そしてミストが追いかけてきてくれる。

ミスト
アゼルちゃん!
大丈夫!?
何処か怪我してない!?

アゼル
あぁ…大丈夫だが…。
それより、風の精霊を手に入れたんだ!

ミスト
え?もうそんなに早く?
何だか話が早いね!

アゼル
まぁどうせ作者の手抜きだろう?
仕方ないさ。

まじっく翔太
いや、ね?
早く話進めないと第二章終わらないんだよ。

何だか異世界から声が聞こえた気がするが
気のせいにしておこう…。

ミスト
ねぇねぇ、作者さん。
アゼルちゃんの精霊魔法を
少し詳しく説明してくれない?

アゼル
気のせいではなかったのか…。

まじっく翔太
ん、いいだろう。
アゼル専用技になるんだが…。
精霊魔法。これは計7種の精霊がいる。
ちなみにアゼルが持っているのは
炎と風だったよな?
右手に記された透明のスイッチに
赤が炎、緑が風と属性の色に合わせて
スイッチがある。
それが使える精霊魔法だ。
ノーマルの精霊魔法にするにはスイッチを
押してない時がノーマルだ。
ここまでいいか?

アゼル
あぁ。
何となくわかるぜ!

ミスト
えっと…。
精霊ってどんな所にいるの?
それと、反発し合う精霊同士もいるんだよね?

まじっく翔太
ミストさん、いい質問だね。
精霊の居場所は自然の多いところ。
綺麗な場所を好む。
この際教えておくけど、
水の精霊は学園近くの山奥の泉にいる。
そこはかなり綺麗な泉で、
飲んでも大丈夫な水だ。
で、反発し合う精霊は…
炎と氷、雷と水、光と闇。
この3つだな。
ちなみに風が入ってないのは
どの属性にも反発しないからだ。
炎があるところには氷の精霊は少ないし、
水があるところには雷の精霊が少ない。
光の中には闇はいない。
この反発を覚えておくんだな。

ミスト
なるほどね…。

アゼル
ちょっと長いけど、理解はできるな。
さすが作者だぜ。

まじっく翔太
そりゃ、作ってる本人だから詳しくないと
作者失格だろうよw
まぁ、とりあえずそういうわけだ。
じゃあ、物語ガンガン進めるからよろしく。

アゼル
さてと…。
えーと、どうする?
昼飯の途中で抜けてきたからな…

ミスト
先生に話して、事情を説明しよう?
もしかしたら
ご飯を食べる時間ぐらいくれるかも!

アゼル
だといいけどな。
よし、じゃあ話に行くか。

俺とミストが校舎に歩き出した途端、
救急隊員の人に話しかけられる。

救急隊員
君、この子を助けてくれたんだね?
私達プロでもどうする事もできなかったのに。
君は勇敢だな。

アゼル
いえ、そんな…
俺はただ助けるのに夢中で…。

救急隊員
ふむ…
見たところ無傷だし…あの高さから落ちて
二人とも無事なんて有り得ないからな…。

アゼル
あぁ…俺は精霊魔法を使えるので、
それを使い、ミオさんを助けました。

救急隊員
なんと。これはこれは…。
精霊魔法士さんでしたか!
噂に聞いてましたけど、
実際に見たのが初めてで…。

アゼル
いや、そんな偉い人じゃないんで
敬語とかやめてくださいよ…。

救急隊員
いやぁ!君の力は本物だ!
ぜひ救急特殊隊員に入らないかね!

アゼル
え、俺まだ学生で…

ミスト
アゼルちゃん!
給料はいくらぐらいか聞いてみようよ!

アゼル
あのな…俺、全然わかんねぇぞ?

仕方なく、ミストのために給料を聞いてみた。

アゼル
すみません、
給料っていくらぐらい出ますか?

救急隊員
そうだな…
特殊隊員だから俺たちよりも高いはず…。
月給50万超えはするだろうな…。

おおう…これは高い…。
だが…学園があるときはどうするんだろう?
緊急指令が出た時だけ行けばいいんだろうか?

アゼル
高いですね。
しかし、緊急指令が出たときに
学園で授業受けていたらどうするんですか?

救急隊員
それは先生にこちらから事情を説明します。
でも、ほとんどないと思うんで…
仕事をせずともいるだけで50万は稼げますよ?
どうです?

アゼル
うーん。
少し考えさせてもらっていいですか?

ミスト
え、なんで?
アゼルちゃんならできると思うんだけどなー。

アゼル
いろいろ事情ってもんがあるんだよ。

救急隊員
まぁいいよ!
そんなに急に考えなくても。
それじゃあ決まったら電話してくれないかな?

救急隊員は俺に名刺を渡してきた。
救急隊員隊長…って…この人隊長だったのか。
全然わからなかった…。

救急隊員
それじゃあ。お大事に。

アゼル
あ、はい…。

ミスト
アゼルちゃん?
それ、どうするの?

アゼル
とりあえず考えてみる。
これで将来決まるのは嫌だからな…。

ミスト
そうだね、
私達って一応自然科のほうだからね。

アゼル
あぁ。
そうだな。

そう。
俺たちは自然科の事を勉強している。
ちなみに俺は精霊魔法のおかげで
特待生みたいな感じで学園に入れたものだ。

ミスト
アゼルちゃん、そろそろ校舎に戻ろ?

アゼル
あぁ、そうだな…。
さっきの子は保健室に行ったみたいだしな。

ミスト
…気になるの?

アゼル
まさか。
そんな一目惚れとかしないぞ。

ミスト
ふーん…。

アゼル
なんだよ?

ミスト
別にー。
アゼルちゃんの鈍感さには呆れかえるよ…。

アゼル
俺が悪いのかよ!?

と、ツッコミを入れる前に、
ミストは校舎に向かって歩いて行った。

俺とミストは校舎に入り、時計を確認すると、
昼休み終了5分前だった。
さすがに5分じゃ食べきれないだろう。

アゼル
やはりここは担任を探して話をするべきだな。

先生を探す為、職員室を尋ねる。

アゼル&ミスト
失礼します。

担任
あ、二人とも!
怪我はなかった!?
今から放送で呼び出そうとしてたのよ。

ミスト
私はなんともないんですが…
アゼルちゃんが…。

担任
アゼルくんがどうかしたの?

ミスト
一緒に屋上から落ちたんです!

ミストはそう叫ぶと、
周りにいた先生達がこちらに振り向く。

何かいろいろ間違っている。
俺はきちんと話をすることにした

担任
こ、声が大きいわよ…
それで…大丈夫?
アゼルくん。

アゼル
あ、いえ、
落ちたのは落ちましたけど、
風の精霊のおかげで助かりました。

俺が説明すると、
周りの先生たちは持ち場に戻って行った。

担任
なるほど…さすがだわ。
そうなると空を自由に飛べるんじゃないかしら?

アゼル
いえいえ、さすがにそれはまだ…。

ミスト
アゼルちゃん!
練習しましょう!
私を空の旅に連れて行ってね?

アゼル
あのなぁ…。

担任
あ、そうそう。
昼休み、この事件で潰れてしまったでしょ?
体の事も心配だし、今日は早退してもいいわ。

アゼル
あ、いいんですか?
出席日数とかは…?

担任
それなら大丈夫よ。
特別休日にしといてあげるから。

ミスト
よかったー、
私、出席日数心配だったんです…。

アゼル
おいおい…。

担任
そういうわけだから、
今日は帰って大人しくしときなさい。

アゼル
はい。失礼しました。

ミスト
失礼しました!

職員室から出ると、
ミストはこんな提案をしてくる。

ミスト
ねぇ、今からご飯食べに行かない?

アゼル
さっき先生に大人しくしてろって
言われたばかりなのにな…。

ミスト
それは…大丈夫でしょ!

まぁいいのか。
体は何もないし、
別に何処か痛むわけじゃない。
一度家に帰って、
制服を着替えてからの方がいいだろう。

アゼル
いいけど、一旦家に帰って、
制服から私服に着替えて行こうな?

ミスト
そ、それって…、
デート!?

アゼル
違うよ!?
何を勘違いしてるんだよ!?

ミスト
そ、そっか…。

アゼル
ほら、行くぞ?

ミスト
本当…アゼルちゃんの鈍感。

消え入りそうな声でミストが何かを呟く。

アゼル
なんだよ?

ミスト
何もないよーだ!

アゼル
何で怒ってんだよ…。

いまいち女心がわからなくて困る…。
どうせならちゃんと言ってくれればいいのに。

俺とミストは一旦家に帰り、
そのまま俺は家に待機し、
ミストが来るのを待っていた。

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