精霊魔法と学園LOVE.STORY Ⅳ

〜王都への道〜

第一話 精霊魔法士

第一話 〜精霊魔法士〜

俺はベッドから目覚める。

アゼル
ん…朝か。

俺の名前はアゼル。
普通の高校二年生だ。
だが、
転校しまくっているから友達も少ない。
今日から新しい
青洋学園に登校するところだ。

アゼル
よし、準備して学園へ行くか。

俺はゆっくりと準備し、
リビングへと向かう。

しかし、誰もいない。
親はどちらとも仕事で忙しく、
帰ってこないことが多い。
なので、いつも一人なのだ。

アゼル
ったく…。
息子が初登校というのに
親は何もしてくれないのか…。
まぁいい、行くか。

俺は家を出た。

朝日が俺を照りつける。
一日の始まりだ。

アゼル
んー!
今日も頑張るか!

すると、いきなり自転車でこちらに
向かってくる…いや、突っ込んでくる
女子生徒らしき人がすぐ目の前まで…

俺は間一髪で避けた。

???
だ、大丈夫ですか!?

アゼル
あぁ…大丈夫だけど。
気をつけないと、事故してしまうぞ?

???
あ、はい!
ありがとうございます!
あの、よろしければお名前を…。

アゼル
俺はアゼル。
今日から青洋学園に
通う事になったんだ。

???
そうなんだ!
じゃあ私と一緒に行きませんか?

アゼル
あ、その前に名前を…。

ミスト
あ、失礼しました!
私はミストといいます、
アゼル先輩かな?よろしくです!

アゼル
うーん、見たところ同い年っぽいけど?

ミスト
ま、まじですか!?

アゼル
うん、だから敬語じゃなくていいよ

ミスト
あ、ありがと…!
じゃあ改めてよろしくね!

アゼル
おう!

ミスト
あの、それで…どうするの?

アゼル
ん?あぁ、一緒に行くかどうか?

ミスト
うん!

アゼル
じゃあ、
自転車を押してもらっていい?
二人乗りは危険だからさ

ミスト
うん、いいよ!
ちゃんと安全面を考えてくれて
ありがとう♪

アゼル
時間は大丈夫?

ミスト
大丈夫だと思うよ
ここまで全力で来てたからね

アゼル
よくあんなので今まで事故してないよな

ミスト
今日で初めて危ない目に合いました…

アゼル
まぁあれだ、
怪我がなくてよかったよ
ちゃんと安全運転でこれからきなよ?

ミスト
うん…だけど…
寝坊しちゃうから…。

そう言ってミストは顔を赤らめる。
毎朝早く起きれないミストに
何かしてあげようと思ったのだが…
さすがに迷惑だと思い、
普通に返事をした。

アゼル
んー、もう少し早く寝てみたら?
それなら朝も辛くないだろ?

ミスト
実は私、読書が好きで…
読みふけってしまったらもう…。

読書好きなのはいいのだが…
さすがにこれじゃあ
毎日がしんどいだろう。

俺はミストのためにある言葉を発した。

アゼル
じゃあ…
俺がモーニングコールしてあげようか?

ミスト
え!?
そ、そんな…悪いですよ

アゼル
迷惑ならやめとくけど…
ミストのためになるなら
やった方がいいのかなって。

ミスト
うーん…
アゼルがよければ…
お願いしようかな?

アゼル
あぁ、まかせてくれ!

(好感度があがった!)

アゼル
あのさ、
電話番号か、LINEのID教えてくれる?

ミスト
あ、それじゃあLINEのIDでいい?
メモに書いて渡すね

アゼル
あぁ、ありがとう

そしてミストからもらったメモを
ポケットの中へきちんとしまう。
後で検索しておくか。

さて、学園までの道は後少しだ。
同じ制服を着た人が沢山いる。
ちなみに俺は転校生だ。
見たこともないやつがいると
少し話題になってるようだ。
すると、ミストの友だちと見られる子が
いきなり話しかけてきたのだった。

???
ミスト!その男の子は誰!?
まさか彼氏!?

ミスト
ち、違うよ!
たまたま道で偶然…

アゼル
俺から話すよ。

俺は今までの事を簡単に話した。
すると、彼女は驚いた顔でこう言った。

???
そうなんだ!
それって運命の出会い的な!?

アゼル
いやいや、普通だって

ミスト
アゼル…ごめんなさい
勘違いされちゃって…

アゼル
気にすんなよ、
ところでお名前は?

???
レイナ、
レイっちって呼んでもいいよー!

アゼル
…。
レイナって呼ぶよ。

するとレイナって子は
頬を膨らませて怒ったふりをする。

レイナ
つれないなー、
じゃあ私はアゼルちゃんって呼ぶよ?

アゼル
ふざけないでくれ…

ミスト
アゼルちゃん…いいかも…

レイナ
でしょ!
ミストもこれからそう呼んであげなよ!

アゼル
おいおい…

もうツッコむ気力がなかった。

そしてミストとレイナはクラス分けの紙が
張り出されているというところに行ってしまった。

俺は転校生なので
職員室に向かう事にした。
だが場所がわからない。

道を訪ねるために俺は誰かに
話しかけないといけない。

すると、ある一人の女子生徒に
声をかけられた。

???
なにしてるの?

アゼル
ん?
あぁ、俺?

???
他に誰がいるのよ
ここは一般生徒はあまり来ないから
どうしたのかなって

アゼル
あぁ、ごめん、
俺、転校してきたばっかりで
全く知らなくて…

???
それじゃあ私が案内しようか?

アゼル
それはありがたいんだけど、
名前教えてくれないかな?
俺はアゼルだ。

アイ
私はアイ。
この学園の生徒会長ですの。
お見知り置きを

アゼル
あ、生徒会長さんでしたか!
それじゃあ3年生ですよね?
敬語じゃなくてすみません

アイ
いいのよ、
それとアイって呼んでくれる?
堅苦しいのはちょっと嫌だから

アゼル
わ、わかった
アイさん…よろしくな

アイ
はい、アゼル。
よろしく。

アゼル
それじゃあ職員室の場所教えてもらえますか?

アイ
いいよ、ここからあがって二階にあるわ。

アゼル
ありがとうごさいます!
それでは俺はこれで…。

アイ
うん、授業に遅れぬようにな。


そして俺は職員室へ向かった。

俺は二階へ上がると、
職員室を見渡して探す。

アゼル
んー、ここら辺のはずなんだけど…

先生
アゼル君。

アゼル
いやー、もうおかしい学校にきてしまったなー

先生
あのー…

アゼル
ん?誰か呼んでいたような気がする。
たしかこっちの扉って…えぇ!?

俺はその場で方針状態になってしまった。
自分の目を疑ってしまった。
ここは普通の学園なんだよな?
目の前にはツルが絡まっている扉があった。

そこで声の主にタックルされる。

アゼル
いてぇ!?

先生
もう!アゼルちゃんが早く気づかないから
悪いんだからね!

アゼル
アゼルちゃん!?
えーと、誰ですか…。

先生
貴方の担任よ!?

この人が俺の担任か…
髪の毛は黒のロングで
見た目は生徒と変わらない若さがある。

俺の推理なら25歳辺りだろうか。
まぁ歳は聞かないでおこう…。

それにしてもこの扉の事を聞かないとな。

アゼル
先生、この扉はいったい…?

先生
だめよ、アゼルちゃん。
ここは理事長の許可が必要なのよ。

アゼル
え?何故ですか?

先生
これは秘密なの。
先生もよく知らないから、ごめんね?

アゼル
はぁ…。

結局聞けなかった。

でも俺は気になって仕方がなかった。
放課後にでも調べにこようかな?

先生
そんなことより!
今から教室いくよ!

アゼル
あ、ちょ!先生ひっぱらないでください!

先生
いいから早く!

そして俺は後ろ向きで引きづられているわけで。
よく男の俺をひきづれるよな。

何気なく扉の方を見た。
すると中から誰かが見ている気がした。
俺は慌てて先生に言った。

アゼル
先生!誰かが扉の中から…!

先生
いいから今はここを離れるの!

アゼル
え…?
そんな危険なものなんですか?

先生
…。

先生は黙ってしまい、
聞くにも聞けなくなったので
大人しくその場を去った。

……。

???
ふっ、ただの人間か。
どうせ入ってはこれまいな。
人体実験をしているってことがばれたら
やばいからなー。
ね?理事長。

理事長
そうだな。
ここは俺が許可をしないと入れないからな。
問題ないだろう。

???
それでは自分は研究に戻ります。

理事長
楽しみにしてるよ。